ゆふぐれに櫛をひろへりゆふぐれの櫛はわたしにひろはれしのみ／永井陽子 #tanka 『なよたけ拾遺』の「うみに咲くはな」より。「ちちははのくにへとつづく夜をなべてさびしからずや水に棲むひと」からはじまるこの連作、櫛の登場が唐突にも見えて何故なんだろうと思っていたのだけど、

このまじないのような連作の中にこの一首を置くとき、私はこのように解釈する。 夕ぐれに櫛が落ちている。私がこれに手を伸ばしても「およしなさい、そんな物を拾うんじゃありません」と言ってくれる人も今はなく、櫛はやすやすと私に拾われてしまうのだろう。

あなたから火をもらうとき正直な手持ち花火があまりに光る／似鳥　（2022年7月29日　題「夏」）

これこれ。コンビニで買えるパンの中では今年一番美味しかったです🤗

場合によっては喫茶店行くよりもコンビニスイーツをイートインでのほうがよほど楽しめるんよ。

次々と小鹿が出没するように稽古おわりの茶道部部員／北町南風　（2021年11月21日　題「鹿」）

rt 抑圧と解放、って感じでいいよな。

キマイラ文語は歌謡曲には結構あるね。ぱっと思いつくのは松任谷由実『春よ、 来い』、柴咲コウ『月のしずく』など。

梨の実へ当てるナイフは動かさず　ごらんよこれが地動説だよ／六厩めれう　（2022年9月11日　題「梨」）

雪月花　あなたが誰かを好きだつた日々もふくめてあなたと思ふ／藤井　（2022年5月14日　題「好」）

うたの日ってもしかして武道かもしれない。だからあらかじめ型があって型が決まると勝ちになる。幕末には剣道ではいまいちでも真剣果たし合いでは負け知らずの剣豪もいたみたいだ。ひとそれぞれ。

さいきんのTwitterは閑散としている。私から見えるTLだけがそうで、みんなには違う景色が見えているのかな。

もうここに居場所はなくてスリッパの音を母校に響かせている／真島朱火　（2021年5月15日　題「スリッパ」）

Twitterの持ち主が差別主義発言することには辟易するが、素晴らしい作品や発言があるのもまたこの場所なので。泥中の蓮とはこのこと。

金と力の信奉者は金と力に動じない人のことを理解できないだろう。

東京の風にさらした右耳を母の訛りにあたためる夜／キール　（2020年2月19日　題「温」）

旧友の訃報が届くそうやって突然メールする奴だった／スコヲプ　（2016年8月26日　題「挽歌」）